研究活動

【講演会/上映会】元政治囚の対話&記録映画上映 監獄と《祖国》 ―シリアと韓国―【終了】

シリアの監獄に16年間収監されたサーレハ氏と、韓国で13年間収監された康氏。異なる地域ではありながらも、独裁政権による抑圧政治の中で同じように青春を奪われた元政治囚の二人が、自らの監獄経験とその後の精神的回復、さらに「祖国」の在り方について話し合います。

日時:2023年2月18日(土)15:00-18:00
会場:京都大学 吉田南キャンパス 吉田南総合館南棟 地下 共南01教室
   ※キャンパスマップはこちら
入場無料・事前申し込み不要

講演者:ヤシーン・ハージュ・サーレハ(シリア人作家)
    康宗憲(南北朝鮮問題研究者)
モデレーター:岡崎弘樹(亜細亜大学)
通訳:森晋太郎(アラビア語通訳者)
司会:岡真理(京都大学)

プログラム
15:00 趣旨説明
    ドキュメンタリー『記憶への旅』の上映
16:00 サーレハ氏と康氏の対談
17:00 Q&Aセッション
18:00 終了

問い合わせ先:projectwatan3@gmail.com

<サーレハ氏の略歴>
シリア人作家。1961年、ラッカ生まれ。1980年、アレッポ大学医学部在学中に反体制派民主化組織に所属していたため当局に拘束され、1996年まで収監される。2000年代に汎アラブ紙上でシリアやアラブの政治・社会・文化に関する論考を発表、2011年以降はシリア革命に参加した代表的知識人として世界的に注目され、欧米紙などに論説が翻訳掲載されている。革命以後に国内潜伏生活を続けるも2013年、トルコに脱出。2017年以降ドイツに滞在。多数の著書が欧米語に訳され、邦訳『シリア獄中獄外』(みすず書房、2020)もある。

<康氏の経歴>
1951年生まれ。在日2世。1971年より母国のソウル大学医学部在学。1975年に国家保安法違反の容疑で拘束。77年最高裁で死刑判決が確定。82年無期懲役に減刑。88年に仮釈放。89年日本に帰還し、同年韓国問題研究所を設立。大阪大学大学院で国際政治を学んだ後、立命館大学、大阪樟蔭女子大学、同志社大学などで日本国憲法九条を中心に平和学を担当してきた。市民講義などでの講演も多い。著書に『死刑台から教壇へ:私が体験した韓国現代史』(角川学芸出版、2010)ほか。

主催:科研費若手研究「近現代アラブ思想・文学における「共存」構想とその実践(22K12988)」(研究代表:岡崎弘樹)
共催:科研費基盤研究(A)「トランスナショナル時代の人間と「祖国」の関係性をめぐる人文学的、領域横断的研究(20H00006)」(研究代表:岡真理)/科研費基盤研究(A)「空間・暴力・共振性から見た中東の路上抗議運動とネイション再考:アジア、米との比較(21H04387)」(研究代表:酒井啓子)